ご先祖さんをお見送りする五山の送り火。
今年は思いきし近くへ行ってみようと、
銀閣寺道(白川今出川)へ行き、大文字の点火を待ちました。
20時。いまかいまかと待つひとびと。
やがて火が灯るとわあっ声があがって、
静かにみなが火を眺める。
手を合わせるひと。写真を撮るひと。
「おしょらいさんが、念仏を唱えながら、船にのって鳥居をくぐり、
西方の極楽浄土へ帰っていかはる」
そんな姿を思いながら火をみていると、
ホント自然と両手が合わさって、またご先祖さんたちに街全体が守られているように思えてくる。
何ともいえない安堵感をもつ、夏の夜です。
これは小丸屋さんの新深草団扇「09
大文字の送り火」。
幕末の絵とのこと。
街の景色はまったく変わったけれど、見送る人のこころは変わらず、かな。