祇園祭




−其の弐−
山建て・鉾建ての日

今日7月12日は、祇園祭の「山鉾」を組み立てる「山建」「鉾建」をやっているらしい。
鉾町へ、いってみよー。

車も止めちゃって、なにやら道のどまんなかで...


っと、そのまえに基礎知識。
ぎおんまつり【祇園祭】
疫病などの悪疫を鎮めるために、「牛頭天王」という神様をまつり、矛(鉾)をたて、祇園の社(=八坂神社)に祈願したことから始まったとのこと。
第一回目は896年だというから、おどろき。そして970年より毎年行われる行事となって、それから千年以上にわたり、町衆によって受け継がれているといふ。
やまほこ【山鉾】
「山」と「鉾」のこと。
車輪のついた、でっかい台車みたいなモノ(?)。十数トンもの重さで、かなりでかい!
「鉾」は、てっぺんにそれぞれのシンボルとなる鉾を乗せている。これがめちゃくちゃ長い。長いものだと、ビルの10階くらいまでの高さになる。お囃子をする人たちや、人形(お稚児さん)が乗っていたり、いろいろある。
一方「山」の多くのタイプは、小ぶりで、基本的にお囃子の人は山には乗らず、人形や神様(小さな神社のようなもの?)がのっかっている。しかし「南観音山」「北観音山」などは例外で、鉾と同じようなかんじ。何が違うかというと、てっぺんに鉾ではなくて、松の木を立てている。
山や鉾のまわりは、異国(インドやペルシャなど)の美しいタペストリー、綴織、西陣織やらで飾り、豪華絢爛。

山鉾は、 本来は「神輿」の前を行く、「露払い的」役割のはずだったが、とってもうつくしくて、ハデなので、主役のように見えてしまう。
山鉾について詳しくはここ、32の山鉾についてはここをみよう。
やまたて【山建】・ほこたて【鉾建】
山鉾を組み立てる。釘はつかわずに、藁で編んだ縄のみで組み立てる。 相当、ぐるぐる巻きにするのだ。結び方がなかなかオシャレ。「南観音山」の山建てはこちら
やまほこまち【山鉾町】
山鉾を持っている町のこと。四条烏丸の西のあたりに鉾町が32ある。呉服問屋の集まる室町通り(南北の筋)や、新町通り(南北の筋)、四条通り(東西の通り)に固まっている。
鉾町についてはここをみよう。
※一部、解釈違いあったらごめんなさい…



やってました、山建。

新町通り、北から「北観音山」、「南観音山」...

「放下鉾」、「船鉾」。
棒切れ(とは失礼だが)を組み合わせて、縄でくくって、組み立ててゆくのです。
年に一度しか組み立てなかったら、すぐ忘れちゃいそうなのに
しっかり千年続いているとは、すごいことだ。

しかも、

こんなこじゃれたこともしている。

※左写真の後ろの町屋は呉服の「松坂屋」だよ


「天保」と年号が刻まれた柱。天保元年とは、西暦1830年。
こんなふうにぐるぐる巻きにする。みてると、藁のカスが風でとんできて、目が痛かった...



なにしろ出来上がると10トン以上もある山鉾だから、こんなふうに地面に柱を埋めて固定している。
今や道路はアスファルトで舗装されていても、しっかり穴が空けられているのでした。


山や鉾が建ったら、こういう飾りもので、きらびやかにして、できあがり。
(これは「船鉾」の飾り。大陸の香りがするぞ)




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