■箪笥の松本の桐たんす | ||||||
ついに出来上がった桐たんす。ほれぼれする美しい仕上がり。 全て会津桐。全てが無垢板。心地よい桐のかおりも漂って。 横幅・奥行は畳紙がゆったりはいるサイズで、引き出しは8つ。 最初は5段のチェストでいいかなぁと思ったけれど、それではやはり入りきらない気がしました。 そして、今は1棹になっているけれど、じつは真ん中で外して、 同じように作っていただいた台をつけると丁度横に並べて同じ高さになるのです。 こういうサイズがたぶん今時のおうちには合うように思います。 半分にして横に2棹並べたとき、気持ちいい高さは腰を曲げずに手がのる高さ。 私の場合、それは80センチくらい。ちょうどその高さに作ってもらいました。 箪笥の上に、出した着物をおいて、アレコレ考えられそうです。 |
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ディテール。 写真左:ふたつに分かれた箪笥をつなぐのは「棒通し」。上台にも同じように棒通しがついています。 それから、角は全ておでんの大根のように(?)「面取り」が施されています。 だから、 四角形でありながら、やわらかさがある。 写真中:金具はつや消しの銀色。おそれおおくも美智子皇后とお揃い...。特注です。 ごくシンプルな形でありつつ、付け根の菊がかすかに華やか。素材感もばつぐん。 これだという美しい金具って、なかなかないのです。 写真右:ひとつの引き出しにこんな紙が貼られてました。 私の計画では、この箪笥は、私→孫→ひひ孫と代々伝わることになっています。 にんげんの人生のサイクルからして、1代とばすくらいがよい。 で、ひひ孫が使うころにはこの紙がぼろぼろになって剥れているのかなぁと想像。 「このフォント、昔っぽーい。ありえなくない?」なんて思われるのかなーとか。 |
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引き出しの前板は、ちゃんと「蟻組み」。 引き出しの奥も「内ほぞ組」になっています。こんな丁寧なやり方はふつうしないそうです。 ひとつの引き出しをしまうと、他の引き出しが出てきます。精密な職人のお仕事。 作ってくれた新井さん、善村さん、そして松本さんに感謝。 100年、200年、丈夫に使いつづけられるかしら。歴史はいま始まったのです...。 |
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DATA: 箪笥の松本 東京都新宿区四谷2-10 03-3355-1151 http://www.kiritansu.co.jp/ ⇒KIMONO真楽KW「箪笥の松本」 ⇒KIMONO真楽KW「箪笥選びのポイント」(参考) |
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